本展覧会は終了しました。
本内容は現在開催中の展覧会情報とは異なりますので、ご注意下さい。
　

歌川国芳（寛政9～文久元・1797～1861）は今や言わずと知れた幕末浮世絵の大スターです。ヒーローやアウトローはカッコよく、戯画は大ウケ、動物は愛らしく、江戸の市中の話題は持ち前の反骨精神と洒落っ気でものの見事に描いてみせます。
そうした国芳が切り拓いた幕末浮世絵の奇抜さ斬新さは数多くの弟子達はもとより、幕末・明治に活躍した浮世絵師、風俗画を描く市井の絵師たちに脈々と受け継がれていきました。
　この展覧会は武蔵野の自然を描く洋画家、悳俊彦(いさおとしひこ)（1935生）氏の数百点にも及ぶ国芳コレクションの中から、彼の代表作、そして世に1点、数点しか確認されていない稀少作を選りすぐり、また、河鍋暁斎、月岡芳年を含む国芳一門の作品を余すところなく紹介します。加えて、“国芳イズム”を継承する尾形月耕、山本昇雲、そして近年大注目の小林永濯らの初公開の作品を数多く含む約230点で、幕末・明治期の浮世絵・風俗画の粋を紹介するものです。
　悳氏は幕末・明治期の浮世絵の革新性、楽しさに早くから着目し、長年に亘りコレクションしてきた蒐集家・研究者として国内はもちろん、海外でも高い評価を受けています。
そうした一面と共に、本業である洋画家としては風土会に所属し、四季折々に木々や空や水がその彩りを変化させる武蔵野の風景を長年に亘って描いてきました。未だ武蔵野の面影を残す練馬ともなじみの深い悳氏の作品も併せて展示し、コレクターの素顔を紹介します。

＜開催案内＞

会　期　　2016年2月19日（金曜）～4月10日（日曜）
　　　　　※会期中展示替えがあります。（展示替え日程：3月14日、3月28日）

休館日　　月曜日（ただし、3月21日（月曜・休日）は開館、翌22日（火曜）休館）

開館時間　午前10時～午後6時　※入館は午後5時30分まで

観覧料　　一般800円、高校・大学生および65～74歳600円、
　　　　　中学生以下および75歳以上無料、
　　　　　障害者（一般）400円、障害者（高校・大学生）300円、
　　　　　団体（一般）600円、団体（高校・大学生）500円
　　　　　ぐるっとパスご利用の方300円（年齢等による割引の適用外になります）

　　　　　※一般以外のチケットをお買い求めの際は、証明できるものを
　　　　　　ご提示ください。（健康保険証・運転免許証・障害者手帳等）
　　　　　※障害をお持ちの方の付き添いでお越しの場合、1名様までは
　　　　　　障害者料金でご観覧いただけます。

図　録　　題名：国芳イズム―歌川国芳とその系脈　武蔵野の洋画家 悳俊彦コレクション
　　　　　価格：2,700円（本体価格2,500円＋税）
　　　　　出版社：青幻舎
　　　　　ISBN：978-4-86152-542-1
　　　　　※この図録は書店でもお買い求めいただけます。


会期中のイベント　

記念講演会「悳コレクションの思い出」　
日時：2月27日（土曜）午後3時～4時30分
講師：浅野秀剛（大和文華館館長・あべのハルカス美術館館長）
申込締切：2月12日（金曜）必着

〈国芳展関連美術講座〉版画「彫って、刷って、綴じて。リノカット版画集を作ろう」
日時：2月27日（土曜）・28日（日曜）※2日制　
両日とも、午前10時半～午後5時
講師：山口茉莉
申込締切：2月12日（金曜）必着

記念講演会「悳コレクションのすべて―それは国芳からはじまった」
日時：3月26日（土曜）午後3時～4時30分
講師：悳俊彦（本展コレクター、風土会会員）
聞き手：本展担当学芸員
申込締切：3月11日（金曜）必着

林家正雀 落語会 ―江戸名人伝説
日時：3月12日（土曜）3時～4時30分
出演：林家正雀
演目：「浜野矩随」ほか
申込締切：2月26日（金曜）必着

声優、銀河万丈による読み語り（貫井図書館共同主催）
日時：4月2日（土曜）午後3時～4時30分
演題：藤沢周平「踊る手」（文春文庫『夜消える』所収）ほか
申込締切：3月18日（金曜）必着

浮世絵版画の摺りの実演 ―葛飾北斎「冨嶽三十六景 凱風快晴」（赤富士）
日時：3月19日（土曜）
　　　　第1回目午前11時～
　　　　第2回目午後2時～（各回90分程度）
解説：渡邊章一郎（渡邊木版美術画舗）

アーティストトーク／ギャラリートーク
悳俊彦（本展コレクター・風土会会員）：2月25日(木曜)、3月24日(木曜)
本展担当学芸員：3月10日(木曜）、4月7日(木曜)
時間：いずれも午後3時～

記念コンサート ―薩摩琵琶と箏による演奏会
日時：3月5日（土）　午後2時30分～
演者：荒井靖水・喜羽美帆