大坂弘道(おおさか ひろみち)(1937生)は1997年、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された練馬区在住の木工芸作家です。
鳥取県倉吉市に生まれた大坂は東京学芸大学美術科卒業後、練馬区内の中学校で教員を務め、34歳頃から本橋玉斎、氷見晃堂(ひみ こうどう)(1906-75、人間国宝)、竹内碧外(たけうち へきがい)(1896‐1986)らに師事、薫陶を受け、唐木細工、指物などの木工技法を独学し研鑽を積みます。
1980年に宮内庁から正倉院宝物の模造を委嘱されてより、教員を辞して調査・研究に没頭、試行錯誤を重ね、ついに失われた技法の再現に成功。1986年「紫檀木画箱(したんもくがはこ)」の復元模造を完成し、正倉院に納めています(この試作品が当館に寄託され、今回出品されます)。
2003年を境に大坂は作品を公開しておらず、近作の約20点は未知の領域ともいえる作品群です。その初公開と目を見張る変貌ぶりも本展の見どころの一つです。
40年に亘る制作活動から生み出された作品のほとんどにあたる、45点が当館に寄託されたことを記念して60点の作品で大坂木工の全貌を紹介するものです。
<開催案内>会 期 2012年11月29日(木曜)~平成25年2月11日(月曜)
休館日 月曜日
(ただし12月24日、1月14日、2月11日は祝日のため開館、翌日休館)
開館時間 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
観覧料 無料
<関連イベント>学芸員によるギャラリートーク12月1日(土曜)、2月2日(土曜)
両日ともに午後3時から約30分間
大坂弘道氏によるアーティストトーク12月8日(土曜)午後3時から約30分間
貫井図書館共同主催 声優、銀河万丈による読み語り 日時 1月12日(土曜) 午後3時~4時30分
対象 高校生以上
定員 70名(抽選)
特別講演会
「大坂弘道の木工芸とその現在」 日時 1月19日(土曜) 午後3時~4時30分
対象 中学生以上
定員 70名(抽選)
講師 諸山正則(東京国立近代美術館 主任研究員)
大坂弘道氏講演会
「正倉院宝物と私-三十数年に渡る宝物との関わりから」 日時 1月26日(土曜)午後3時~4時30分
対象 中学生以上
定員 70名(抽選)