明治末から戦前にかけて活動した森井荷十(1885~1948)は、近代川柳の先駆者として川柳史にその名を刻む作家ですが、私生活では勤続40年にも及ぶいちサラリーマンでした。
荷十が昭和初め頃から収集したコレクションは、近代都市の時世粧を綴ったいかにも川柳作家らしいものです。江戸から移り行く東京の姿をとらえた小林清親(1847~1915)の木版画、近代都市を独特のタッチで捉えた小野忠重(1909~90)らの創作版画、そして、鏑木清方(1878~1972)、橋本関雪(1883~1945)、木村荘八(1893~1953)ら当時人気の日本画家たちの肉筆画が中心となっています。
サラリーマンコレクターのはしりとも言える荷十の蒐集品より、帝都東京のイメージを絵画・文学の両面から感じてみてください。
<開催案内>会 期 2012年1月8日(日曜)~2月14日(火曜)
休館日 月曜日(ただし1月9日は開館、翌10日休館)
開館時間 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
観覧料 無料
<関連イベント>学芸員によるギャラリートーク 日時 1月14日(土曜)、1月28日(土曜)
両日ともに午後3時から約30分間
大人のためのコレクター養成講座 日時 2月4日(土曜)午後3時から4時30分
対象 高校生以上
参加費 無料
講師 笹木繁男(現代美術資料センター主宰)
親と子でつくる川柳画 日時 2月5日(日曜) 午後2時から5時
対象 小学生とその保護者(子どものみの参加も可)
参加費 300円(材料費)
講師 尾藤一泉(川柳学会常務理事、女子美術大学非常勤講師)