新潟県堀之内町(現魚沼市)に生まれた宮芳平みやよしへい(1893~1971)は、18歳で上京し、東京美術学校に学びながら画家を目指します。第8回文展に出品作が落選したとき、審査員長であった森鴎外を訪ねたことから、宮を主人公とする短編小説「天寵てんちょう」が描かれたことでも知られています。1915年の第9回文展にはアールヌーボーを取り入れた象徴派風の点描画による作品「海のメランコリー」が入選。当館が所蔵する「落日の嘆美」や「聖夜」などキリスト教的雰囲気をもった作品はこの頃の代表的作品です。1923年に長野県諏訪高等女学校の美術教師として赴任し、65歳で退職するまで教職を務めながら、自然を対象に主観的風景画を描きました。
本展は没後40年の節目に、当館所蔵の油彩、素描、銅版画、ペン画など約60点を展示し、その画業を紹介します。
<開催案内>会 期 2011年1月4日(火曜)~2月15日(火曜)
休館日 月曜日(ただし1月10日は開館 翌11日休館)
開館時間 午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
観覧料 無料
<会期中のイベント>学芸員によるギャラリートーク 日時 1月22日(土曜)、2月12日(土曜) 各日午後3時から展示室にて
※2月12日は手話通訳付き。