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練馬ゆかりの文化人
オーディオこぼれ話(スピーカーのこと)
面を外したところ
面を外したところ
さらに上半分を開けたところ
さらに上半分を開けたところ
レッドのモニターです
レッドのモニターです
スピーカー TANNOY AUTOGRAPH 1964年製 のはなし
1964年製、部品まで完全オリジナルです。
前年の1963年、新聞社の招待でヨーロッパに出かけた五味が、イギリスでタンノイ社に発注し、翌年船便で到着した、氏のオーディオの象徴的な存在です。 高さは約150センチ、大型家具のようなこの機器は、「英国の気品」とも称され、家庭用スピーカーとしては名品の誉れ高い製品です。タンノイ・オートグラフを日本に初めて輸入したのは五味康祐だと言われています。 当初白木だったそうですが、今は時代がついて飴色になっています。
主を失って30年近く経過し、練馬区に来たときには音色は失われていましたが、「音で洗う」ことで次第に回復し、ひとつの部品も取り替えずに、レコードコンサートできるまでになりました。 これは、オーディオを通して五味と親しかった、(株)ステレオサウンド会長の原田勲氏の全面的ご協力の結果です。五味の病床に、小型のステレオを運び、レコードを運んだ原田氏。オーディオというみずみずしい「楽器」の魅力も魔力も知悉する原田氏によって、この五味オーディオが再生できたのは本当に嬉しいことでした。
タンノイの直接の「ドクター」になってくださった、当時ティアック㈱参与の唐金利生氏はこんな風におっしゃいました。「五味先生が亡くなって30年間、このスピーカは孤独で、心身共に衰弱しています。
それが突然ここに来て、ここがどこで、誰と暮らしていくのか、面くらっています。でも自然治癒力を持っています。まず、扱う人に慣れてもらうためにコミュニケーションを図ってください。そして、『あ、自分はここで鳴っていいんだ、ここで皆に聴いてもらうのだ』と自分を取り戻した時、きっとよい音で鳴り始めますよ…。」

五味がこよなく愛したタンノイ・オートグラフ。今は思い出に溢れた姿で、新たな時代を生きています。

そしてその内部は・・・・・
2009年夏、ウーハーが鳴らず、修理のため初めてタンノイを開けることになりました。
前面を外すと、すっきりとしたデザイン。その中を開けると黴もなにもなく、非常にきれいな状態でした。不良箇所は、接続部分。専門家に磨いていただき、もとに戻すと、トラブルは収まりました。
モニターはレッド。このレッドのモニターはカビもなく、ピカピカで、まるで花が咲いているよう。五味が、このスピーカを「貴婦人」と呼んだのもわかります。内部から端麗でした。
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